ヒプノシス〜アルバムジャケットでROCKに革命を起こしたデザイン集団
僕たちはいつも自分たちに言い聞かせてきた。自分たちの作品は音楽そのものに匹敵するようなアートだって。音楽による聴覚的な経験と同じくらい、芸術的な価値のある視覚的な経験を創造することを常に考えてきたんだ。(ストーム・トーガソン)...
View Articleニコ27歳〜ブライアン・ジョーンズが参加したデビューシングル、そしてアンディ・ウォーホルとの出会い
ニコ…本名はクリスタ・ペーフゲン。 彼女は生まれながらの嘘つきだった。 幼い頃からたくさんの嘘をついていたという。 彼女はそれを“お話”と呼んでいた。 その嘘は大人達から“ロマンティックな夢想”と呼ばれ、笑顔で見逃されていた。 友人達は皆、その“ちょっと変わった癖”を許した。 両親がロシア人なのか?それともロシアとトルコのハーフなのか?ロシアとポーランドとドイツとトルコのクオーターなのか?...
View Articleイギー・ポップ〜狂気と覚悟の27歳〜
♪「Search And Destroy」/イギー&ザ・ストゥージズ この曲は、とても危険な定義を唱えている。 影響力のあるアートを作りたいのなら、健全で理性的な生活を放棄することだ。 すべてに『NO!』と言い、ブチ壊さなければいけない。 レコーディングに入る前から、俺はキャリアの終わりを覚悟した。 『この曲は俺を葬るだろう』と…。 社会に批判されることは分かっていた。...
View Articleジョニー・サンダース27歳〜ニューヨークパンクのカリスマがロンドンで過ごした季節〜
セックス・ピストルズ、クラッシュ、ガンズ&ローゼス、そして日本では忌野清志郎、甲本ヒロトなど数多くのアーティストに多大な影響を与えた孤高のカリスマ、ジョニー・サンダース。 1970年代前半ニューヨークのアンダーグラウンドシーンの中心的存在だった“ニューヨーク・ドールズ”のメンバーであり、自らが率いたバンド“ハートブレイカーズ”では、ロンドンのパンクシーンとも深く関わったアーティストである。...
View Article名曲「ウィズアウト・ユー」を書いた後、自死に追い込まれたバッドフィンガーの2人
ビートルズが作ったレコード会社のアップルから1968年にデビューを飾ったアイヴィーズは、ビートルズの弟分的存在として期待されていた。 ところが運が悪いことにアップルの社内で経営をめぐる諸問題が発生したために、デビュー・アルバムの『メイビー・トゥモロー』はイタリアや西ドイツ、日本でしか発売されず、肝心の本国イギリスおよび最大のマーケットであるアメリカでは見送られてしまった。...
View Articleジョージ・ジョーンズ〜ディランもキースも愛した史上最高のカントリー歌手
人生には様々な試練と直面する機会がある。人は愚かにもそれを繰り返す。あるいは避けられない出来事も用意されている。しかし、逆境を糧にし、どこかにささやかな希望を見い出して、人はそれでも生きて行こうと決意する。カントリーミュージックの世界も例外ではない。 一生いつも何かから逃げ続けているようだった。...
View Articleチェット・ベイカー27歳〜若くして一流ジャズメンの仲間入りを果たした栄光の日々から一転、麻薬中毒による没落の日々
甘いマスクと歌声、そしてクールなトランペットで人気を博し“クールジャズの象徴”と言われた彼は、20代の頃どんな日々を送っていたのだろうか? そして“青春と人生のクロスロード”でもある27歳の時に経験したものとは? 1952年、23歳になった彼はビ・バップの創始者チャーリー・パーカーがロサンゼルスを訪れた際、幸運にもオーディションで共演者に選ばれる。...
View Articleヴァン・モリソン〜奇蹟を起こす人
スタジオは奇蹟を起こすための場所なんだ。だから、それが出来ないときは行かない。 こう語るヴァン・モリソンの言葉に、若い頃ひどく感銘を受けた。...
View Articleビースティ・ボーイズ〜すべての活動に貫かれたD.I.Y.精神
「アダムは僕にロープの結び方や、自分の好きなパンク・バンドのバッジの作り方、それからライブにこっそり入るための偽スタンプの作り方まで教えてくれたよ」 癌に冒され、2012年5月4日に47歳でこの世を去ったビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウク。彼らがその前身であるパンク・バンドを結成した14歳の当時から、アダムはグループにとって精神的支柱といえる存在だった。マイクDはこう続ける。...
View Articleビリー・ジョエル27歳〜“特別な街”に戻って紡いだ“特別な一曲”〜
日常のわずらわしさから逃れようと 休暇に出かける人達もいる マイアミビーチからハリウッドへひとっ飛びだ でも俺はグレイハウンドバスに乗り込んで ハドソン川を渡るのさ 心はもう…ニューヨーク 色んな映画スターが派手な高級車やリムジンに乗っているのを見た 美しい緑のロッキー山脈にも登った でも自分が何を望んでいるか分かっているんだ これ以上時間を無駄にはしたくない 心はすでに…ニューヨーク...
View Articleマドンナ27歳〜ショーン・ペンとの出会い、そして“とんだ騒ぎ”となった結婚式
1982年のデビューから約35年経った今も進化をし続け、トップの座に君臨し続ける “クイーン・オブ・ポップ”マドンナ。 彼女は27歳の誕生日に俳優のショーン・ペンと結婚式を挙げる。 二人はどんな風に出会い、どんな経緯で結ばれたのだろう? 19歳で単身ニューヨークに移り住み「神よりも有名になる!」と誓ったマドンナの27歳誕生日エピソードをご紹介します。...
View Articleキース・リチャーズ〜“逃亡先”で生まれた最高傑作
ブライアン・ジョーンズの死やオルタモントの悲劇など、激動の1969年を終えたローリング・ストーンズの次なる試練は、ずばり“金”だった。 驚くべきことにメンバー全員が破産寸前だったという。原因はバンドの財政を握っていた弁護士アレン・クラインとの金銭トラブル、そして当時のイギリスにおける高額な税金徴収にあった。...
View Article一本の電話〜最後のレコーディング
「仕事をくれ、そうしないと死んでしまいそうだ…」 プロデューサーのリック・ルービンが握り直した受話器の向こうで、重くうちひしがれた声が聞こえた。 電話の主の最大の魅力でもある“低く艶のあるバリトンボイス”とは似て非なる渇いた声に、 リックはかける言葉も見つけられないまま頷くしかできなかった。 2003年5月15日、ジョニー・キャッシュの最愛の妻ジューン・カーター・キャッシュが天国に旅立った。...
View Article1973年、大切な曲
1973年。いわゆるビートルズの「赤盤」「青盤」と呼ばれるベスト盤が発売された年。 ジョニー・キャッシュの長女であり、その後、何度もグラミー賞を獲得することになるロザンヌ・キャッシュは、高校を卒業したばかりの18歳。父のツアーに同行し、バスの旅の途中だった。 「当時の私といったら、まわりの子たちと同じように、ビートルズや西海岸のサウンドに惹かれていたの」と、ロザンヌは語っている。...
View Article泉谷しげる27歳〜フォーライフレコードという“革命の舟”に乗った男達
当時23歳だった泉谷しげるは1971年の11月にライブアルバム『泉谷しげる登場』でデビューを果たす。 そして翌年に名曲「春夏秋冬」をリリースし、一気にその名を全国に広めていった。 泉谷は当時のことこんな風に振り返っている。...
View Articleノーパンの魔女
「リンダがジョニーとリハーサルをしていたの。 見ていたジューンは彼女がノーパンだと気づき、楽屋にもどってきてこう言ったわ。 “誰かブルマーを買ってきて!リンダが夫に見せびらかしてる!” 下着をはけと言われたリンダは“はかないほうが歌えるわ!”と腹を立てたわ。 だけど“夫の前ではダメ!”とジューンにキツく言われて、ようやくはいたの」...
View Articleマイルス・デイヴィス27歳〜麻薬中毒からの脱出、その決意と“薬抜き”の苦しみと喜び
「麻薬との戦いが終わった日、俺は12日間籠った農場から歩いて外に出て、オヤジのところまで行ったんだ。そこで彼と目が合った時、お互い笑顔と涙で顔を歪ませながら抱き合って泣いたよ。」 マイルス・デイヴィスの音楽キャリアは、13歳の誕生日に父親からプレゼントしてもらったトランペットを手にした時から始まった。...
View Articleフジ子・ヘミング27歳〜国籍を失った青春時代、そして難民としてドイツ留学の夢を叶える
フジ子・ヘミング。 「聴いた人が涙を流すピアニスト」 「聴力の80パーセントを失った音楽家」 「60歳を過ぎるまで全く無名だった天才アーティスト」 彼女がメディアで紹介される時に使われてきたフレーズだ。...
View Articleブルース・スプリングスティーンとクラレンス・クレモンズ〜永遠のミッシング・リンク
ブルース・スプリングスティーンの自伝的作品「Tenth Avenue Freeze-Out」(『Born To Run』収録)にはこう歌われている。「ビッグ・マンがバンドに加わって、転機が訪れた」と。 ブルースとザ・ビッグ・マンことクラレンス・クレモンズの出会いは今や伝説だが、クラレンスは半分は作り話と認める愉快な自伝『Big...
View Articleレイ・デイヴィス〜古き良き時代への渇望
キンクスといえば、1960年代のブリティッシュ・ロックを代表するバンドのひとつ。1970年にも「Lola」が英米両国で大ヒットし、アルバム『Lola Versus Powerman and the Moneygoround, Part One』は評価、売り上げともに好調だった。...
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