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木村充揮と内田勘太郎〜15歳の出会い、ブルースの魔力に惹かれていった二人

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「内田と友達になって、どっちも好きな音楽が似とってね。そのうち内田の方がブルースにどんどんハマって行って、僕もだんだんブルースってええなぁと思うようになったんです。」(木村充揮)


1970年、木村充揮と内田勘太郎の二人は憂歌団を結成する。
バンド名は“ブルースバンド”の邦訳で、内田が考えたものだった。
最初は木村と内田の二人だけでカントリーブルースのカヴァーなどを中心に演奏活動をおこなっていたのだが、4年後の1974年に花岡献治(ベース)と島田和夫(ドラム)が加入し、4人編成の憂歌団が出来上がった。

二人が出会ったのは1969年。
共に15歳で大阪市立工芸高校の一年生だった。
木村も内田も中学の頃から、ビートルズやローリング・ストーンズ、ジミー・ヘンドリックス、クリームといったロックを聴いていたという。
木村は当時のことをこんな風に語っている。

「友達の家にごっついステレオがあって、ストーンズの“Tell me“を聴かせてもろた時にはビックリしました。ドーンと音が鳴って、まるで目の前で演奏しとるみたいで。その友達の家で、当時のロックを色々聴いたり、ギターを演奏したりしてました。当時はまだ自分が歌うことはなく、友達が歌う横でちょっとコードをなぞる程度だった。」



その友達から“お前は絵上手いし、工芸高校にしたらええやん!”と薦められたことをきっかけに、木村は大阪市立工芸高校(美術科)への進学を決める。
その教室で木村は内田と出会う。

「どんな音楽が好き?」


二人は、休み時間や帰り道に色んなことを話すようになり、お互いにレコードを貸し借りするようになる。
音楽が好きだからといって、二人は軽音楽部などの学校のクラブに入部することはなかった。

「ちょっとギターで遊ぼうや!」


二人が学校にギターを持って行くようになったのは1970年の秋、2年生の二学期の頃だった。
木村はメーカー不明のクラシックギターを紙袋に入れて持ち歩いた。
内田も同じくメーカー不明のガットギターを、ベラペラのビニール製ギターケースに入れて持ち歩いていたという。

「僕は中学時代にピアノとオルガンとクラシックギターを少し習っていた。内田は子供の頃から兄ちゃんのギターをいじっていた。ビートルズやストーンズ、ジミヘン、クリーム、ツェッペリンなどを聴くうちに、アドリブにある法則があることに気づいたらしい。ロックの向こうにブルースがあることを知った彼は、自己流でブルースを探求するようになったという。」


ちょうどその頃、日本のレコード店でもブルースのレコードが入手しやすくなってくる。
BBキング、フレディ・キング、アルバート・キングといった有名どころの他にも、マディ・ウォーターズやバディ・ガイ、エルモア・ジェイムスなど、それまで手に入らなかった黒人音楽の日本盤がリリースされ、彼らはますますブルースに夢中になっていく。
当時内田がブルースにのめり込んでいった様子を、木村は鮮明に憶えているという。

「彼はアルバイトしたり、昼めし代を貯めたり、時には授業料をネコババしたり(笑)とにかく小銭を作ってはレコードを買い漁り、聴き込み、演奏をコピーしていた。それをカセットにダビングして、僕にも聴かせてくれていたんだ。それはただのコピーではなく、そこには彼の個性があって、僕は“凄いなぁ!カッコいいなぁ!”と思っていた。」


程なくして、内田は“新しい武器”を手に入れることとなる。
近所のヤマハ楽器店がやっていたセールで、800円のアコースティックギターを購入したのだ。
内田はそのギターでエルモア・ジェイムスやマディ・ウォーターズのボトルネックを真似て、オープンチューニングやシタールチューニングをやるようになる。

「僕らは学校の実習室や友達の家で、毎日ギターを弾いて遊ぶようになった。僕が3コード弾いたら、内田が適当にブルースを弾いて、面白いやん!みたいにね。最初は内田が歌ってたんやけど、ある時、お前も歌ってみろって言われて歌ってみたら、ええやん!てなって…それからですわ、歌うようになったんは。」




<引用元・参考文献『木村充揮自伝 ~憂歌団のぼく、いまのぼく』木村充揮(著)/ K&Bパブリッシャーズ>




こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。





【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”春夏】

7月24日(土)群馬(渋川)Casa Midori 
7月29日(木)仙台 ホームラン酒場
7月30日(金)岩手(宮古)カントリーズcafe
7月31日(土)岩手(二戸)HOUSE OF PICNIC 
8月1日(日)秋田(能代)ハックルベリー 
8月3日(火)小郡 ジラソーレ 
8月7日(土)群馬(下仁田)otenki食堂
8月21日(土)久留米 農と音
8月22日(日)山口(萩)玉ネギ畑  
8月23日(月)東広島pasta amare
8月27日(金)福岡 Bassic. 
8月28日(土)LIVE BAR雷神
8月29日(日)大牟田 陽炎


↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
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【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”秋冬】

9月11日(土)金沢JealousGuy
9月12日(日)富山(高岡)GOOD FELLOWS
9月17日(金)北海道(恵庭)Mojo Hand    
9月18日(土)北海道(札幌)SALINAS
9月19日(日)北海道(苫小牧)M’s Garden  
9月20日(月・祝)北海道(旭川)Live Snack &. 
9月22日(水)北海道(札幌)LOG  
10月2日(土)茨城(古河)三和ふるさとの森
10月3日(日)新潟Live Bar Mush
10月9日(土)山口(下関)T-Gumbo
10月10日(日)福岡(雑餉隈)@-yaya GARAGE
10月16日(土)茨城(古河)Live studio音出事
10月23日(土)吉祥寺Rock Joint GB
10月30日(土)福岡Public Bar Bassic.
10月31日(日)熊本(八代)bar 7th chord
11月3日(水・祝)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
11月6日(土)鳥取(米子)シンワンメイク
11月12日(金)小倉Bar Disa
11月13日(土)広島OK鉄板
11月14日(日)大分(宇佐)音小屋REBOOT
11月20日(土)二戸FREED
11月21日(日)八戸FLAT 
11月22日(月)青森 Be on space222トラスト
11月23日(火・祝)秋田カウンターアクション  
11月27日(土)下北沢ニュー風知空知
12月3日(金)名古屋ローリングマン
12月4日(土)岡山Desperado
12月5日(日)大阪 大きな輪
12月11日(土)福岡NIKAI 
12月12日(日)大牟田 陽炎



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映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
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人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
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【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
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